運動療法II

運動療法Iの説明では、有酸素運動が有効だというお話をしました。ただ、いわゆる有酸素運動をしただけでは、腎機能の向上などは望めません。

ここで、AT(嫌気性代謝閾値)という数値があって、これは有酸素運動の上限を表しており、このレベルの運動を続けることで腎機能、肝機能、心機能、認知機能等の各臓器機能を細胞レベルで改善させる効果が期待できるようになります。ただ、有酸素運動を超える運動をすると、乳酸が産生され、血中や筋肉に蓄積して疲労やその他の悪さを引き起こすといった悪いイメージがありますが、これは誤りで、これをきっかけに、逆に細胞の機能改善に結び付くことがわかっています。

つまり、腎臓リハビリテーションでの運動療法は、運動量をコントロールして、このいわば細胞の若返り効果をねらっていくわけです。

運動療法を行うにあたって大事なATの値は、人によって異なるので、その人のATの値を測定してその人に適した運動のレベルを知っておく必要があります。このATを測定する方法としては、心肺運動負荷試験(CPX)があります。このCPXで測定されたATをもとに、ひとりひとりの患者様に合った運動の処方箋を作って、日々の運動に取り掛かることになります。

当院では、2025年9月より、CPX試験の実施と運動処方箋の発行を始めています。ご興味のある方は、お問合せ画面からお知らせください。親切にご質問等にお答えしていきます。

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